家族相談について
当院では不登校、ひきこもり状態で来院できない方のために家族相談を行っています。
心理士や精神保健福祉士といった資格を有したスタッフが対応させて頂きます。
以下のようなケースでお役に立つことができます。
- 不登校、ひきこもりに精神疾患の影響が考えられるが、本人が受診できないため、医療機関に相談することができない。
- 本人が受診する前に、現状の問題点を共有した上で、どんな対応をしてもらえるかを確認したい。
家族相談の具体的な流れ
初回は50分間となり、インテークという状況の聞き取りが主になります。
2回目以降は50分間か25分間かを選択可能です。
初回の家族相談をお受け頂いたあと、継続を希望される場合は当日スタッフに伝えて頂くか、後日お電話でご連絡下さい。
2回目以降をご希望される場合、基本的に月に1回程度となります。
事例①:中学3年生の不登校のお子様のお母様
夫や義理の両親から、『無理にでも学校に行かせないと、どんどん行けなくなるよ』とプレッシャーあり。
実際にお子様に対応されるのは、お母様なので、お子様が悩んでいることも側で見ているので板挟みになり、お母様自身も苦しいご状況があり、相談に来られた。
家族相談にて、専門職と50分会話。
涙を流される場面もあり、『誰にも言えない気持ちを話せた』とお話しされた。
『また、苦しくなったら相談に来ます』とおっしゃり、少し前向きになれたご様子。
初回のみで一旦終了となった。
※不登校、ひきこもり支援の現場では、一般的に、近くで支えている両親(上記例の場合は母)の気持ちが安定することでお子様にも良い影響を与えるとされています。
事例②:小学5年生のお子様を持つご両親
お子様は学校に行きたい気持ちがあるものの、朝になると吐き気などの症状があり。
また、気持ちのコントロールが難しく、イライラすると夜中でも物を投げて暴れるなどの行動があった。
お子様の反応が怖く、腫れ物に触るような対応となっており、対応方法について悩まれており、相談に来られた。
- 初回
専門職より50分間にて状況の聞き取り。
その中で、お父様、お母様の考え方の違いも少し見えてきた。
専門職より、一般的な『不登校、ひきこもりの概念』について軽くお伝えし、次回、1ヶ月後とさせて頂いた。- 2回目
状況確認を行い、初回時の情報をもとに専門職より具体的な方法を提案。
(お子様の好きな遊びを取り入れたコミュニケーション、精神医学、心理学に基づいた声掛けのポイントなど)
次回、実施してみてどうだったかを確認させて頂くことになった。- 3回目
専門職のアドバイスを実施して、上手くいった点や上手くいかなかった点を聞き取り。
毎日一緒に過ごす両親としては、成長を感じられていなかったが、専門職の視点からは、お子様の変化が感じられ、両親へフィードバックした。
両親も『少しずつ前に進んでいるのかも』という感覚を持つことができ、本人にもゆとりをもって接することができた。- 4回目
お子様の心のエネルギーが少しずつ回復され、不登校は継続しているものの、外出できるようになってきた。
両親より、お子様へクリニックについてお話しされ、『本人が病院に行っても良いと言ったので、初診につなげてもらえないか』とご相談あり。
後日、初診にてご本人が来院された。